金曜日の米国市場はダウ平均とS&P500は上昇したもののナスダック総合指数は下落するなどまちまちだった。米雇用統計は非農業部門雇用者数が13万人と予想を下回ったが、平均時給は前月比で0.4%と改善し、強弱まちまちの結果となった。パウエルFRB議長の発言が追加利下げの示唆と受けとめられたことも株価を支えた。その他中国人民銀行が預金準備率を引き下げると発表している。クドローNEC委員長が米中閣僚の電話会議が前向きだったと述べ、米中関係改善期待も引き続き強かった。
米10年債利回りは1.32%高、2年債利回りは0.93%高となっている。ドル/円は106.88円だ。
上海総合指数は0.41%高、香港ハンセン指数は0.03%高、韓国総合株価指数は0.73%高とアジア市場は概ね上昇している。ドル/オフショア人民元は0.20%高、ドル/ウォンは0.16%高。
日経平均株価は2万1287円と100円近く上昇している。米中関係の緩和期待に加え、FOMCでの利下げ期待、中国人民銀行の預金準備率引き下げと米中両国の中央銀行への期待が株価上昇につながっている。9月12日には日米に先駆けてECB理事会が開催されることもありECBへの金融緩和期待も大きい。これらのことから日経平均が大きく崩れるとは考えにくいだろう。
今週末は9月限日経225先物のSQ日となる。SQの週は値動きが荒くなる傾向がある点は注意が必要だ。8月26日の安値から約1100円上昇しており、レンジ相場を上抜けした9月4日の安値からみても700円以上の上昇となっている点も警戒する必要はあるだろう。とはいえ、一時的に下落しても押し目として買われやすい状況であり、予想外の悪材料が出なければ上昇トレンドは崩れにくいと思われる。