[リスボン 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのコスタ・ポルトガル中銀総裁は22日、世界の大手ハイテク企業が金融業界に進出し、デジタル金融アプリなどの新たなサービスも台頭する中で、欧州の金融機関は顧客離れを防ぐために柔軟かつ迅速に対応する必要があるという認識を示した。
コスタ総裁は当地での会議で、急速に変化する金融技術の浸透といった「新現実」を金融規制当局も直視する必要があると指摘。「(金融業界における)大手ハイテク企業の台頭は足元、北米やアジア太平洋地域に限られてはいるが、そうした大手は世界制覇を目指しており、欧州への進出も時間の問題だ」とした上で、「(欧州の)銀行は従来顧客との関係を失うことがないよう、柔軟かつ迅速に顧客ニーズや市場の動向に対応していかねばならない」と述べた。