米中合意への懸念は引き続き米株式市場の上値を重くした。ダウ平均は0.20%安の27,766.29、S&P500は0.16%安の3,103.54、ナスダック総合指数は0.24%安の8,506.21だった。
米上院に続いて米下院が香港人権法案を可決し、トランプ大統領が署名する見通しと報じられており、署名で法案成立となれば中国が報復を明言している。そんな中、「協議を進めるために劉鶴副首相が、感謝祭前までにライトハイザー通商代表とムニューシン財務長官を北京に招待していた」とウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。劉副首相が米中貿易交渉の第1段階合意について「慎重ながらも楽観的」と述べたという報道は米中協議への懸念を薄めている。
WTI原油価格は2.33%上昇し、エクソン・モービル (NYSE:XOM)などエネルギー銘柄が上昇している。WTI原油価格は火曜日から5%以上上昇している。
発表された経済指標ではフィラデルフィア連銀製造業指数が市場予想を上回る10.4、中古住宅販売戸数は市場予想を若干下回った。
米10年債利回りは1.776%まで上昇し、ドル円は108.61円と円安が進んでいる。日経225先物は2万3100円。ドルオフショア人民元は7.0321、ドルウォンは1,176.16。
本日の日経平均株価はもみあいか。米中協議の不透明感は株価の重しとなり、週末ということもあり上値追いは出にくい。ただし、昨日はロウソク足が長い下髭を残して終了しており、下値も堅い。本日は25日移動平均線が近くにある2万3000円を中心に2万2850円から2万3150円での推移を予想する。