[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。先週末の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを引き継ぎ、プラス圏で取引をスタート。香港株や上海株が堅調に推移したこともあり、前場は上げ幅を200円超に拡大した。後場は利益確定売りが上値を抑えたものの、売り材料も乏しくプラス圏を維持して取引を終えた。東証1部の売買代金は節目の2兆円を割り込み、薄商いだった。
トランプ大統領は22日、米中合意が「非常に近い可能性がある」と表明し、習近平国家主席も合意の取りまとめに意欲を示した。同日にIHSマークイットが発表した11月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)が52.2と、10月の51.3から上昇し、4月以来7カ月ぶりの高水準を付け、市場予想の51.5も上回った。これらを背景に前週末の米国株式市場が上昇した。
朝方の東京株式市場は、米中通商協議の進展期待が再び高まったことで日経平均先物に買いが入り、現物指数を押し上げた。その後は利益確定の売りで伸び悩む場面があったものの、プラス圏で取引を終えた。市場からは「合意が決まれば2万5000円、決まらなければ2万3000円割れを目安に推移するのではないか。今はいったりきたりといったところ」(国内証券)との声が出ていた。
香港で24日に実施された区議会選挙は、投票率が過去最高となり、民主派が圧勝する見通しとなった。選挙の行方が相場に影響を与えるとの懸念から、注目されていたハンセン指数 (HSI)と上海総合指数 (SSEC)は、プラス圏で推移。アジア株が底堅く推移したことも相場に安心感を与えた。
TOPIXも続伸。東証33業種では精密機器、ゴム製品以外の31業種が買われ、鉱業、鉄鋼、海運業などが値上がり率上位となった。市場からは「足元、米中貿易交渉の動向をにらんで調整していた部分もあるので、もう一度そういうところを物色する動きが出ている」(東海東京調査センターの仙石誠氏)との声が出ていた。
東証1部の騰落数は、値上がり1555銘柄に対し、値下がりが508銘柄、変わらずが91銘柄だった。
日経平均 (N225)
終値 23292.81 +179.93
寄り付き 23292.85
安値/高値 23255.39─23347.18
TOPIX (TOPX)
終値 1702.96 +11.62
寄り付き 1702.98
安値/高値 1699.80─1705.98
東証出来高(万株) 101101
東証売買代金(億円) 16991.97