■事業概要1. セグメント同社グループは、持株会社であるベルシステム24ホールディングス (T:6183)及び子会社4社((株)ベルシステム24、CTCファーストコンタクト(株)、(株)ベル・ソレイユ、(株)ポッケ)で構成されており、コールセンターを中心とするCRM事業を主たる事業として、全国で事業展開している。
同社のセグメントは、CRM事業とその他の2つである。
なお、2019年2月には事業再編に伴い、100%子会社であった(株)BELL24・Cell Productを売却した。
また、2019年3月には子会社の(株)ビーアイメディカルからCSO(Contract Sales Organization:医薬品販売業務受託機関)事業を譲渡し、さらに2019年11月にはビーアイメディカルをベルシステム24が吸収合併した。
このように、事業再編によってグループのコア事業であるCRM事業に経営資源を集中する体制を整えた。
(1) CRM事業ベルシステム24(同社100%子会社)によるCRM事業には、クライアント企業の商品やサービスに関する質問等に対応するカスタマーサポート業務、クライアント企業の商品・サービス等の販売促進をサポートするセールスサポート業務、クライアント企業のIT製品等の操作方法等に関する質問に対応するテクニカルサポート業務、クライアント企業のデータ入力やWeb制作等を請け負うBPO(Business Process Outsourcing:業務プロセスの外部委託)がある。
いずれも電話での対応を軸に、Webやメールのほか、近年、成長が著しいソーシャルメディアやチャットにも対応している。
海外にも事業展開を始めており、同社は2016年12月にベトナムのコンタクトセンター(コールセンターと同義)大手であるHoa Sao Group Joint Stock Companyへの出資で基本合意を発表、2018年2月期には49%の出資を完了し、社名をBellsystem24-Hoa Sao Joint Stock Company(以下、Hoa Sao)に変更した。
Hoa Saoは、ベトナム国内10拠点でコンタクトセンター事業を展開している。
(2) その他a) CTCファーストコンタクトBPO分野でのビジネス拡大を目的に、CTC(伊藤忠テクノソリューションズ (T:4739))の100%子会社でサービスデスクやコンタクトセンターなどの業務アウトソーシングサービスを担うCTCファーストコンタクト(以下、CTCFC)を2017年7月より合弁会社化し、CTCFCの51%の株式を取得。
ITに関する専門的な知識を有するCTCFCは、これまでHDI国際認定に準拠したサービスデスク/コンタクトセンターの運用サービス、教育・研修やマニュアル作成を含めたバックオフィスサービスなどを多数展開している。
b) ポッケ(同社100%子会社)スマートフォン等に向けたアプリの開発や販売を行っている。
社内ベンチャーから始まり、現在ではNTTドコモ (T:9437)スマートフォン向け定額使い放題サービス「スゴ得」等を中心にコンテンツサービスを提供している。
ポッケについては、同社の独立性及び専門性を尊重した経営方針を取っている。
c) ベル・ソレイユ(同社100%子会社)「障害者の雇用の促進等に関する法律」による特例子会社の認定を受け、ベルシステム24にも多く人材を紹介している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)