[バグダッド 1日 ロイター] - イラク国会は1日、辞意を表明していたアブドルマハディ首相の辞任を承認した。10月から抗議活動を繰り広げてきたデモ隊は歓迎の意を示しているが、デモが収拾に向かうとはみられていない。
アブドルマハディ氏は、イラクのシーア派最高権威であるシスタニ師が政治指導者交代を呼び掛けたことを受け、前週末に辞意を表明していた。[nL4N2893KA]
国会の広報担当部署は声明で、サレハ大統領に新首相を指名するよう求める意向を示した。
議員らによると、新政権発足までアブドルマハディ首相を含む現政権は暫定政権としてとどまる見通し。
憲法の規定でサレハ大統領は国会の最大派閥に新首相を指名するよう求めるとみられ、政党間の協議が難航する恐れがある。
10月1日に始まったデモでは、これまでに400人近くの若者を中心とした参加者が治安部隊の弾圧により死亡した。治安部隊側も衝突によって10数人が死亡している。
デモ隊は汚職や市民の貧困を理由に、政治体制の刷新を求めている。