[ブリュッセル 31日 ロイター] - 欧州連合(EU)の主要3機関の長は31日、複数の欧州のメディアに寄せた論説で、英国がEU離脱後に環境、労働、税制などに関するEUの基準を採用しなければ、英国は「欧州単一市場への最高級のアクセス」が得られると期待するべきではないとの考えを示した。
論説を寄せたのは欧州委員会のフォンデアライエン委員長のほか、欧州理事会のミシェル議長と欧州議会のサッソリ議長。「加盟国でなくなれば、加盟国としての恩恵を受け続けることはできない」とし、「人の移動の自由がなければ、資本、物、サービスの移動の自由もない」との見解を示した。
フォンデアライエン委員長は記者会見で「欧州が直面する課題、および欧州がつかめる機会は、英国のEU離脱によって変わるものではない」とし、気候変動対策のほか、デジタル革命や移民・難民の問題でEUは世界を主導し続けることに注力する必要があるとの考えを示した。
欧州議会が29日に英国のEU離脱協定案正式に承認したことを受け、英国は31日2300GMT(日本時間2月1日午前8時)にEUを離脱する。