[デトロイト 5日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM) (N:GM)が5日発表した第4・四半期決算は市場予想を上回ったものの、2020年の利益見通しは横ばいとなった。
株価は序盤の取引で1.8%高。
20年の一時項目や税金、金利を除く1株利益予想は5.75─6.25ドル。リフィニティブのIBESデータによると、アナリスト予想は6.23ドルだった。
20年のフリーキャッシュフロー予想は60億─75億ドル。19年の自動車事業からのフリーキャッシュフローは全米自動車労組(UAW)の40日間に及ぶストライキの影響を除いて65億ドルだった。
自動車および小型トラックの米販売台数は19年の171万台から約50万台減少する見通し。
JPモルガンのアナリスト、ライアン・ブリンクマン氏は、20年見通しについて「十分良好」と評価した。
第4・四半期はUAWのストライキで収益源である米国事業が一時的に停止したことにより、利益に36億ドルの悪影響が出た。1株当たり税引前利益はリストラ費用を除くベースで0.05ドルと、前年同期の1.43ドルから減少。アナリスト予想は0.01ドルだった。
リストラ費用を考慮した場合、第4・四半期は1億9400万ドルの赤字(1株当たり0.16ドルの赤字)だった。
売上高は約20%減の308億ドル。
中国の共同事業からの収益は2億ドルと前年同期の3億ドルから減少。自動車出荷が20%減少した。
GMは、中国の消費者による「新たな低燃費技術の採用の遅れ」が第4・四半期業績に影響を及ぼしたと指摘。中国では3気筒エンジン搭載車両の販売に向けた取り組みを撤回し、4気筒エンジン搭載車両を販売していくとした。
ディビア・スリヤデバラ最高財務責任者(CFO)は、新型コロナウイルスの感染拡大による製品および部品供給の混乱について「その影響を緩和するために従業員が24時間体制で取り組んでいる」とし、中国では「工場ごとに」運転再開を判断していくと述べた。