(ブルームバーグ): 27日の東京株式相場は大幅続落。新型ウイルスの感染が新たな地域に広がったことで、世界景気の下振れが引き続き意識されている。業績悪化が懸念される電機が下げを主導し全業種が安い。
〈きょうのポイント〉
りそなアセットマネジメントの下出衛チーフストラテジストは、世界での感染拡大に歯止めかからない状況が警戒されているとした上で、「米金融当局による金融緩和への期待があったが、病気の世界的流行に金融緩和が効果をもたらさないと市場はみている」と述べた。
取引開始前から米S&P500種Eミニ先物が下落し、投資家心理を悪化させた。日経平均は一時438円(2%)安の2万1987円と、昨年10月以来の2万2000円割れとなった。日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は30を上回った。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジストは、1-3月期企業業績の下方修正リスクが意識される中で「日経平均VIが節目の30を超えると、日本株は一段と下落する可能性がある」と話していた。
- 東証33業種では電機、小売、空運、証券・商品先物取引、石油・石炭製品、非鉄金属、サービスの下げが目立つ
記事についてのエディターへの問い合わせ先:今田素直 simada4@bloomberg.net, 浅井真樹子、中川寛之
©2020 Bloomberg L.P.