(ブルームバーグ): コンピューターを駆使するトレーダーやオプションでヘッジするトレーダーによる約1500億ドル(約16兆5500億円)相当の株式の売りが、S&P500種株価指数の急落を引き起こしたと、JPモルガン・チェースのストラテジスト、マルコ・コラノビッチ氏が指摘した。
S&P500種は26日に2営業日ベースで2015年以来の大幅な下げとなった。売りはほとんど終了したと、コラノビッチ氏は同日に顧客向けリポートで指摘した。
新型コロナウイルスの感染拡大でリスクオフムードが高まったが、S&P500種が主要な支持水準を割り込む中、市場のトレンドやボラティリティーから売買シグナルを見いだすトレーダーが、急落の「重要なけん引役」になったと、コラノビッチ氏は指摘した。
同氏は「オプションでヘッジするトレーダーや商品投資顧問業者(CTA)は今後は売るよりも買う可能性が高い」などとし、「月末の資金の流れを考慮すると、短期的な反発の可能性が高まっている」との見方を示した。
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原題:Kolanovic Says $150 Billion Systematic Selling Drove Stock Rout(抜粋)
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