[香港/ロンドン 27日 ロイター] - 英銀行大手スタンダード・チャータード (L:STAN)は27日、世界経済の減速と新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、主要利益目標の達成に当初の想定以上の時間がかかるとの見通しを示した。
同時に発表した通期決算は、主力市場の収入拡大とコスト低下を背景に46%の増益となった。
同行は2021年の達成を目指していた有形株主資本利益率(RoTE)目標10%について、達成には時間がかかるとの見通しを表明。昨年10月にも、世界経済の悪化で目標達成が厳しくなったとの見方を示していた。
同行は「こうした逆風は一時的とみられるが、RoTEを10%とする目標の達成には、当初の想定よりも時間がかかる」と表明した。
通期の税引き前利益は37億1000万ドルで、2018年の25億5000万ドルから増加。同行がまとめた市場予想の平均39億4000万ドルをやや下回った。同行は収入の多くをアジアで稼いでいる。
同行は5億ドルを上限とする自社株買いを近く実施することを承認したとも表明。インドネシアのプルマタ銀行の株式売却が完了すれば、さらなる株主還元を実施するか検討するとしている。