[香港 10日 ロイター] - 米プライベートエクイティー会社ブラックストーン・グループ (N:BX)が中国の不動産開発大手、SOHO中国 (HK:0410)の株式を40億ドルで買い取り、非公開化する独占交渉を進めていることが、関係筋2人の話で明らかになった。
2月初めに独占交渉に入ったブラックストーンは、1株当たり6香港ドル(0.77米ドル)の買収価格を提示しているという。SOHO中国の1月の株価の平均(3.03香港ドル)のほぼ2倍の水準。
非公開化を巡るロイターの報道を受け、香港上場のSOHO中国は10日の取引で一時、39.9%急騰し、2018年6月以来の高値である4.17香港ドルを付けた。その後、売買停止となった。
関係筋によると、非公開化計画の詳細は数週間内に決まる見通し。
関係者の1人は、ブラックストーンがSOHO中国の債務も引き継ぐと明らかにした。同社の中間決算によると、2019年6月末時点で債務は326億8000万元(47億ドル)に上った。
SOHO中国は昨年、一等地にある商業用不動産の売却を開始、北京と上海の8カ所のオフィス用施設も含まれた。関係筋によると、売却先にはブラックストーンが含まれた。
関係筋は、不動産を個別に購入するよりもSOHO中国自体を買収するほうがシンプルで、ブラックストーンにとっては売買成立の確実性が高まると説明。
SOHO中国の共同創業者である潘石屹会長と妻の張欣・最高経営責任者(CEO)は同社株の63.93%を保有しており、ブラックストーンと合意がまとまった後も、少数株を維持する考えだという。
ブラックストーンとSOHO中国からコメントは得られていない。