[ワシントン 15日 ロイター] - ムニューシン米財務長官は15日、新型コロナウイルスの封じ込めに向けた渡航制限などで打撃を受けている国内航空会社への支援について、米議会と協議していることを明らかにした。
ABCニュースの番組「ジス・ウィーク」で、新型ウイルス流行の影響で需要激減に直面している航空業界やその他のセクターへの支援策について、民主党のペロシ下院議長と今週協議していると述べ「航空業界に焦点を当てる必要がある。これは前代未聞の事態だ」と指摘した。
また「大統領は可能なあらゆる手段を活用する構えで、われわれは議会と超党派ベースで協力する」とした。
デルタ航空 (N:DAL)は15日、ホワイトハウスが新型ウイルスの感染拡大抑制に向けた入国禁止措置を英国とアイルランドにも拡大すると発表したことを受け、デトロイト発のロンドン便とニューヨーク発のダブリン便の運航を停止すると明らかにした。
アメリカン航空 (O:AAL)は14日、国際便を5月6日まで75%削減するとともに、ほぼ全てのワイドボディ機の運航を停止すると発表した。
両社およびユナイテッド航空 (O:UAL)の国内航空大手3社は、政府支援を巡りホワイトハウスと協議しているが、詳細は明らかになっていない。
カドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、CBSの番組「フェイス・ザ・ネーション」で、米政府は今週、議会と航空会社向けの「複数の新たな提案」を協議すると述べたが、具体的には言及しなかった。
国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウシ氏は15日、米国内での感染がさらに拡大する可能性があると警告した上で、近い将来に国内の移動が制限されるとは予想していないと述べた。
ムニューシン長官は、「FOXニュース・サンデー」で、政府は航空会社、ホテル、クルーズ運航といったセクターの支援に注力するとしたが、支援策はいかなる「救済」でもないと強調した。