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TKP Research Memo(9):フレキシブルオフィス市場をけん引。将来的にはアジアを中心とした海外展開にも意欲

発行済 2020-05-21 15:19
更新済 2020-05-21 15:41
© Reuters.  TKP Research Memo(9):フレキシブルオフィス市場をけん引。将来的にはアジアを中心とした海外展開にも意欲

■成長戦略ティーケーピー (T:3479)は、日本及び台湾リージャス社の買収に伴って、2019年8月16日に新中期経営計画(2022年2月期を最終年度とする3ヶ年計画)を公表したが、新型コロナウイルス感染拡大による影響やその終息時期が見えないことから、2020年4月21日に取り下げを決定するとともに、新たな国への海外展開の加速についても当面凍結する方針とした。

ただ、中長期的な方向性に大きな見直しはないとみられる。

すなわち、日本リージャス社との連携を強化し、拡大が見込まれる国内フレキシブルオフィス市場での圧倒的なポジションを確立するとともに、将来的には事業モデルを台湾以外のアジア各国にも展開することによって成長を加速する戦略を描いている。

弊社でも、今回のコロナ禍の影響により、同社の成長シナリオに時間的な滞りが生じたことはマイナス材料となったものの、中長期的な目線で見れば、これをきっかけに企業の働き方やオフィスの在り方を見直す機運が一気に加速し、その結果、フレキシブルオフィス市場の拡大に拍車がかかる可能性が高いとみている。

そうなれば、これまで積み上げてきた実績や顧客基盤、ノウハウに加えて、新たな成長エンジン(リージャスブランド)を獲得した同社には大きなアドバンテージがあると評価しても良いだろう。

したがって、しばらくはビジネスモデルの原点回帰等に専念する期間が続くとみられるが、コロナ終息後を見据えたオフィス市場の動向や同社の成長加速に向けた取り組みに注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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