日経平均は大幅に4日続伸した。
前日の米株式市場では、全米で経済活動の再開に伴い景気回復への楽観的な見方が広がったことなどからNYダウなどが大幅高となった。
ただ、これまでに好調だったナスダックは前日と同様、相対的に小幅な上昇率に留まった。
こうした流れをそのまま受ける形で、本日の東京市場でも、昨日とほぼ同じ流れを引き継ぎ、銀行や輸送用機器、鉄鋼といったこれまでの上昇局面で出遅れていたバリュー株が大きく買われる展開となった。
大勢としては、引き続き上昇相場に遅れまいとする売り方の買い戻しの流れによる需給主導の相場展開といった様相を呈していた。
日経平均は前場に21900円を超える水準まで買い進まれた後、後場に入ってからは安いところで21580.50円まで売られたが、大引けにかけては再び上げ幅を拡げ、結局21900円を超える水準でほぼ高値引けとなった。
大引けの日経平均は前日比497.08円高の21916.31円となった。
東証1部の売買高は20億8753万株、売買代金は3兆3816億円だった。
セクターでは、石油・石炭および鉱業、海運業のみが下落した他はほぼ全面高となり、鉄鋼、銀行業、輸送用機器、ゴム製品などが上昇率上位に並んだ。
東証1部の値上がり銘柄は全体の71%、対して値下がり銘柄は27%であった。
個別では、第1四半期の大幅増益決算が評価された電通グループ (T:4324)が16%を超える大幅高を演じたほか、収益力の向上を目指したルノー・三菱自動車との協力体制を発表した日産自動車 (T:7201)が8%高、赤字見通し発表による出尽くし感や経営体制の移行発表が評価された日立金属 (T:5486)は5%高とそれぞれ大きく上昇した。
そのほか、21年3月期見通しは非開示としながらも底打ち期待が高まったリクルートHD (T:6098)が7%高、米証券による格上げ観測のあったクレセゾン (T:8253)は3%高となった。
一方、今期の減益や減配見通しをマイナス視されたレイズネクスト (T:6379)は6%近く下落した。
東証1部の売買代金上位では、ファーストリテ (T:9983)、トヨタ (T:7203)、三菱UFJ (T:8306)、ソニー (T:6758)、キーエンス (T:6861)、三井住友 (T:8316)、ホンダ (T:7267)、みずほ (T:8411)、ファナック (T:6954)などが大きく上昇した。
他方で、任天堂 (T:7974)やNTTドコモ (T:9437)は小安く終え、レーザーテック (T:6920)は3%近いと下落と利益確定売りに押された。