[ブリュッセル 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)の反トラスト法(独占禁止法)当局は、アルファベット (O:GOOGL)傘下のグーグルが計画するウエアラブル端末メーカー、フィットビット (N:FIT)の買収を巡り、7月20日までに承認の是非を判断する方針を示した。
欧州委員会のウェブサイトによると、グーグルは21億ドルの買収案について15日にEUの承認を申請した。EU当局は無条件または条件付きで買収を承認するか、もしくは深刻な懸念があれば4カ月間の調査を実施する可能性がある。
グーグルはフィットビット買収により、健康管理機器やスマートウォッチの分野でアップル (O:AAPL)やサムスン電子 (KS:005930)の追い上げを目指す。
プライバシーを巡る問題はEU反トラスト法当局の審査対象ではないものの、フィットビットの端末を通じて収集される歩数やカロリー消費量、移動距離などユーザーの健康に関する大量のデータや、グーグルが情報をどのように利用するかという問題は1つの焦点になるとみられている。
欧州の消費者団体BEUCは5月、この案件について、消費者の利益を損ない、革新を妨げる可能性があるとの懸念を示した。