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プロスペクト Research Memo(4):2020年3月期は営業損失も親会社株主に帰属する当期純利益は黒字化(1)

発行済 2020-06-17 15:04
更新済 2020-06-17 15:21
© Reuters.  プロスペクト Research Memo(4):2020年3月期は営業損失も親会社株主に帰属する当期純利益は黒字化(1)

■業績動向1. 2020年3月期業績プロスペクト (T:3528)の2020年3月期の連結業績は、売上高6,731百万円(前期比6.4%増)、営業損失1,281百万円(前期は6,653百万円の損失)、経常損失435百万円(同6,780百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益237百万円(同8,445百万円の損失)となった。

営業損失となった主な理由は、2017年7月に子会社化したTPJFが保有する有価証券の価格下落により評価損等を計上し、それらがアセットマネジメント事業における営業損失(1,173百万円)として計上されたことによるものだ。

さらにこの損失は「評価損」であるため、キャッシュの流失にはつながっていない。

またアセットマネジメント事業以外の各事業セグメントは、いずれも利益を計上した。

一方で、過年度において貸倒懸念債権に分類し、貸倒引当金を計上した長期貸付金(554百万円)が全額回収されたこと等に伴い、貸倒引当金戻入額560百万円を営業外収益に計上したことなどから、経常損失は435百万円にとどまった。

さらに特別利益として投資有価証券売却益400百万円、関係会社出資金売却益694百万円を計上した。

投資有価証券売却益の主なものは、TPJFから移管された福島銀行 (T:8562)の株式売却によるもので、関係会社出資金売却益の主なものは、後述のとおり太陽光発電施設の持分売却によるものだ。

この太陽光発電施設の持分売却は、配当原資を確保(捻出)するための売却ではなく、元々の同社の考え方に基づく事業計画に沿った売却であった。

同社の場合、事業の一環として様々な投資や出資を行っており、その成果(主に売却益)は必ずしも営業損益に反映されずに、営業外収支や特別損益に計上される場合が多い。

そのため、本来の同社の事業進捗(成果)を測るには、特別損益後(税金等調整前当期純利益)を見るのが妥当とも言える。

2. セグメント別状況(1) マンション分譲2020年3月期においては、45戸(前期は103戸)、2,016百万円(同4,271百万円)の新規契約を行い、前期契約分を含めて56戸(同96戸)を引き渡した。

その結果、売上高は2,602百万円(前期比32.0%減)、セグメント利益は20百万円(同93.7%減)となった。

マンション市場全体の低迷が主な要因となり、利益を計上したものの、販売は当初計画を下回った。

(2) 土地建物宅地及び戸建住宅の販売や一棟販売等を行う事業だが、2020年3月期においては、売上高1,967百万円(前期は売上計上なし)、セグメント利益368百万円(前期は損益計上なし)となった。

販売用として計画していたマンションに十分な期間利益を得られる適正な価格が付いたことから、一棟売りしたものだ。

(3) 注文住宅山形県を主な事業エリアとして、戸建住宅の建築請負やリフォーム工事等を行っているが、2020年3月期においては、47棟、1,276百万円の新規契約(前期は78棟、2,104百万円)を行い、65棟(同58棟)を引渡し、売上高は2,044百万円(前期比2.5%減)、セグメント利益71百万円(同2.6%増)となった。

(4) アセットマネジメント事業保有する株式のファンド事業だが、2019年5月15日付でTPJFの解散・清算を決議したため、これらすべての株式は投資有価証券に移管された。

したがって同日の評価が2020年3月期の業績として計上されている。

その結果、売上高は1,010百万円のマイナス、セグメント損失は1,173百万円(前期はマイナス5,885百万円の売上高、6,156百万円のセグメント損失)となった。

なおファンドは既に清算されているため、2021年3月期に当セグメントは廃止される。

(5) 建設事業この事業を行う機動建設工業の全株式を2019年3月に売却したため、2020年3月期からは当該事業セグメントは廃止されており、2020年3月期は売上高、セグメント損益の計上はない。

(6) 再生可能エネルギー事業自社または合同で出資する運営する太陽光発電設備で発電した電気を電力会社に販売する事業で、売上高は1,099百万円(前期比93.1%増)、セグメント利益は291百万円(同347.5%増)となった。

なお、期中に5ヶ所の発電プロジェクトの持分を売却したが、売却益は特別利益に計上されている。

2020年3月期末の稼動数は6ヶ所(熊本八代PJ、陸前高田PJ、東広島PJ、成田神崎PJ、山武南PJ、寄居PJ)となり、同社持分の発電容量は32.4MWとなった。

また今後、2021年7月までに2ヶ所(合計12.5MW)のプロジェクトを建設または取得する計画だ。

(7) その他同社が所有しているマンション等を一般顧客向けに賃貸する事業が主で、売上高は19百万円(前期比56.4%減)、セグメント利益は8百万円(同48.3%減)となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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