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Jリース Research Memo(7):中国決済2位のラカラグループと業務提携

発行済 2020-06-18 15:17
更新済 2020-06-18 15:41
© Reuters.  Jリース Research Memo(7):中国決済2位のラカラグループと業務提携
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■中長期の成長戦略・トピックス1. 新型コロナウイルス感染症のジェイリース (T:7187)への影響新型コロナウイルス感染症拡大は、同社においても様々な側面で影響を与える可能性がある。

新規契約においては、短期的には引越しの減少・延期、不動産仲介会社の休業などにより、2020年4月の新規契約件数は約10%程度減少したが、5月は転勤や転居の再開などにより前年同月と同水準まで回復している。

中期的には、家賃滞納リスクを回避したい不動産オーナーにおいて、家賃債務保証会社の必要性、重要性の認識が高まる可能性があり、その場合には追い風となる。

また、同社の商品プランにおいては、継続保証料の比率が高まっており、売上高は安定する。

足元では、目に見えた代位弁済の増加はないものの、家賃滞納が増加すれば、代位弁済の件数は増加することが懸念される。

同社では、2020年3月時点でコミットメントライン及び当座貸越契約による65億円の枠を確保(利用率約50%)しており、2020年5月には2行から10億円ずつ計20億円の枠を追加確保した。

また、代位弁済の増加に伴い、回収件数、回収業務が増加する懸念がある。

対策としては、営業人員を一時的に債権管理業務にシフトするなど、販管費を大幅に増やさず対応する予定だ。

住居確保給付金制度、新型コロナウイルス感染症拡大に向けた補助金等の行政支援の充実も期待されている。

なお、家賃債務保証業界上場4社の進行期の業績予想では、3社(同社含む)が増収増益予想、1社が増収減益予想とポジティブな予想をしており、業界としてはプラス面が上回ると考察できる。

2. ラカラジャパンとの業務提携2020年5月に同社は、中国最大規模の決済サービスプラットフォーマーであるラカラの日本法人ラカラジャパンと、訪日中国人に対する日本国内の不動産賃貸借に関する各種サービスの提供を目的とする業務提携契約を締結した。

現在、中国を始め諸外国からのインバウンド需要は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け大幅に減少しているが、今後の経済活動の再開に伴い、留学・就労を目的とする訪日外国人の数は再び増加し、日本における住宅確保のニーズも回復が見込まれる。

一方で、従来の訪日外国人の住宅確保においては、クレジットヒストリーが不明なこと、資金決済手法が限定されること等を原因として入居申込時における審査が十分に機能しておらず、訪日外国人及び賃貸不動産業界の双方にとって機会損失が数多く発生していた。

このようななか、同社はラカラ及びラカラジャパンと、相互の情報・技術・ノウハウ・ネットワーク等を活用し、訪日中国人のスムーズな賃貸住宅確保を支援するサービスを立ち上げる。

本提携の主な内容は、ラカラグループが持つ膨大な中国人与信ノウハウ・情報と同社の家賃債務保証における与信ノウハウを活用し、中国国内で日本への入国前に与信判断を行い、その与信判断をもとに国内不動産を提供することである。

また、中国との送金・集金のやり取りについては規制も多く、賃料等の決済手段の確保が重要な課題となっているが、本スキームは、中国国内での人民元による資金決済(中国国内の銀行口座から振替。

初期費用、毎月賃料等)と国内不動産仲介会社等に対する日本円での送金を可能とする。

これまでの方法よりも、スピードと利便性、与信の精度が向上する、訪日中国人及び国内不動産仲介会社双方にとってWin-Winの取り組みである。

なお、ラカラは、モバイル決済大国中国で第2位の決済サービスプラットフォーマーとして中国全土で約 1,500万ヶ所の決済インフラを保有する。

決済のトランザクションは毎日平均2,500万回を超え、年間取扱金額は 72 兆円(2018 年実績)に上り、膨大な個人決済情報を有している。

3. 新商品のリリース同社は、2019年11月より、これまでの家賃債務保証商品に3つのプラスS(スピーディー、承認率UP、審査精度向上)を付加した、新商品「Sシリーズ」の販売を開始した。

3つのSとは以下のとおり。

(1)原則 20 分以内の回答を実現する「スピーディー」な審査(2) 精緻化した与信判断による「承認率UP」(3) 個人信用情報を用いた審査スキームの実現による「審査精度向上」特に、個人信用情報を用いることで与信精度が向上し、代位弁済の抑制などにもつながることが見込まれる。

既に2020年3月度申込約1.4万件のうち6割以上は「Sシリーズ」であり、基幹商品として育てたい考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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