[上海 28日 ロイター] - 中国メディアの財新は、中国証券監督管理委員会(CSRC)が商業銀行に対して投資銀行免許を付与する計画だと伝えた。財新によると、中国の大手銀から少なくとも2行を選び、免許を付与する可能性がある。
財新によると、中国工商銀行(ICBC) (SS:601398) (HK:1398)は2018年末に、登録資本1000億元の証券部門を設立する計画をCSRCに提出している。ICBCはコメントを控えた。
CSRCは、28日付の発表文で、中国の投資銀行事業の「質の高い」成長を支援するため複数のアプローチが検討されている、とした。一方、「政府がどのアプローチを採用しようと、業界全体への大きな影響はない」との見方を示した。
財新は、商業銀行と投資銀行の垣根を取り払おうとする規制当局の動きの背景には、外国勢との競争激化があると指摘する。
中国は今年、金融業の対外開放の一環として、証券事業に対する外資の出資規制を撤廃。モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックス、クレディ・スイスなど大手投資銀行が、それぞれの中国合弁に対する過半数出資許可を得ている。