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日経平均は反落、テスラ乱高下でも委縮には向かわず

発行済 2020-07-14 12:25
更新済 2020-07-14 12:41
© Reuters.  日経平均は反落、テスラ乱高下でも委縮には向かわず

 日経平均は反落。

191.47円安の22593.27円(出来高概算5億2000万株)で前場の取引を終えている。

 週明け13日の米株式市場でNYダウは小幅に続伸し、10ドル高となった。

ファイザーが手掛ける新型コロナウイルスワクチンの開発進展が期待され、上げ幅を500ドル超に広げる場面もあったものの、ハイテク株に利益確定の売りが出て急速に伸び悩んだ。

ナスダック総合指数は2%超の下落。

また、カリフォルニア州が劇場や室内のレストラン、バー、ジムの営業を再び閉鎖する指示を出し、景気低迷への懸念も広がった。

本日の日経平均もNYダウの引け味の悪さやナスダック総合指数の下落を嫌気して152円安からスタート。

その後は軟調もみ合いが続き、ここまでの安値で前場を折り返した。

 個別では、ソフトバンクG (T:9984)、ソニー (T:6758)、任天堂 (T:7974)、ファーストリテ、東エレク (T:8035)などが軟調。

米ハイテク株安の流れから値がさのグロース(成長)株を中心に売りが出ている。

安川電 (T:6506)は3%超の下落。

カーブスHD (T:7085)やドトル日レス (T:3087)が決算を受けて急落しており、ニイタカ (T:4465)は連日の大幅安で東証1部下落率トップとなっている。

一方、三菱UFJ (T:8306)やみずほ (T:8411)といったメガバンク株の一角がしっかり。

日本電産 (T:6594)が2%超上昇し、三井不 (T:8801)は4%近い上昇。

また、キャンドゥ (T:2698)やWNIウェザー (T:4825)、コーナン商 (T:7516)は決算が好感されて急伸している。

 セクターでは、水産・農林業、鉱業、サービス業などが下落率上位。

半面、不動産業、証券、非鉄金属などが上昇率上位だった。

東証1部の値下がり銘柄は全体の63%、対して値上がり銘柄は32%となっている。

 本日の日経平均は米ハイテク株安の流れを引き継いで反落スタートすると、軟調もみ合いが続いている。

ただ、日足チャート上では22500円台前半に位置する5日移動平均線を終始上回って推移しており、底堅さが感じられる。

ここまでの上下の値幅は84円ほどとこう着感も強い。

今週は14~15日に日銀金融政策決定会合、16日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会といった重要イベントが予定され、米中の6月経済指標の発表も相次ぐとあって、様子見ムードが広がりやすいだろう。

前場の東証1部売買代金は1兆円に届かず、引き続き低調だ。

 売買代金上位では、これまで株式相場をけん引してきた値がさグロース株が軟調なものの、逆に出遅れていた銀行株や不動産株の一角に前日から買いが続いているところを見ると、物色面でも健全な調整の範囲内という印象が持てる。

前引けの下落率は日経平均の0.84%に対し、東証株価指数(TOPIX)が0.48%にとどまっており、日経平均をTOPIXで割って算出する「NT倍率」の拡大を是正するような動きだ。

 新興市場ではマザーズ指数が3日ぶりに反落。

1000pt近辺を維持しているとはいえ、1010pt台に位置する25日移動平均線を上抜けできず、株式需給の好転までには至っていない印象だ。

なお、明日はGMOFG (T:4051)など前評判の高い企業が3社上場を予定しており、初値買い参加のための換金売りが出やすい面もあるだろう。

 このところ前引けのTOPIX下落率が0.5%に届かずとも日銀の上場投資信託(ETF)買いが実施される日も散見されるが、本日実施されるかどうかは見通しづらい。

仮に実施されたとしても、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の軟調推移が重しとなり、前述のとおり重要イベントが多く控え積極的に戻りに乗ろうとする向きは少ないだろう。

後場の日経平均も軟調とみておきたい。

 さて、前日の米ハイテク株の下落については、電気自動車(EV)のテスラが乱高下し、強気ムードに水を差した感が強い。

テスラは4-6月期の決算内容次第でS&P500指数への採用と指数連動型ファンドからの多額の資金流入が見込まれ、先週末にかけて売り方の買い戻しを巻き込んで株価急騰した。

ただ、前日は買い戻しが一巡すると一転、急速に伸び悩み、荒い値動きとなっている。

 もちろんこのテスラに限らず、これまでの株価上昇で高値警戒感がじわりと広がっているハイテク株は少なくない。

しかし、コロナ禍によるニューノーマル(新常態)や低金利の継続観測といったハイテク株に吹く追い風が止んだとは思われない。

ITバブル時と異なり、収益面で十分な株価の裏付けがあるハイテク株も決して少なくない。

また、前日の米株式市場ではファイザーなどに買いが向かい、投資家は難しい環境でうまく立ち回っているように見受けられる。

投資家心理が委縮へ向かうとみるのは時期尚早だろう。

新型コロナの再拡大を巡っても、従前より医療体制が整備され、死亡者数が感染者数ほど増えていないことから、巷間言われるほど警戒ムードが強まっている感はない。

 但し、低下傾向にあった米株の変動性指数(VIX)が再び30台に乗せてきたのには注意したい。

また、主要中銀による空前の金融緩和が世界的に株式相場を支えるだけに、日銀・ECB会合の内容を見極めたいところでもある。

(小林大純)

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