[シンガポール/香港 11日 ロイター] - 中国電子商取引大手アリババ・グループ (N:BABA)傘下の金融会社アント・グループが予定する新規株式公開(IPO)に、シンガポールの政府系ファンド、テマセク・ホールディングスとシンガポール政府投資公社(GIC)が投資を検討していることが事情に詳しい関係筋2人の話でわかった。
アントは、香港証券取引所と上海の中国版ナスダック「科創板」でIPOを計画。資金調達額は最大で300億ドルと、昨年12月に上場したサウジアラムコ (SE:2222)を抜いて世界最大規模になる可能性がある。
テマセクとGICはコメントを差し控えた。
テマセクとGICは、2018年にアントが実施した140億ドルの資金調達に参加している。
関係筋によると、テマセクは香港と本土の両方のIPOに応募することを検討中。IPO計画の詳細をみてから確定する方針という。
テマセクのポートフォリオは今年3月時点で中国資産のウェートが29%と前年3月の26%から拡大する一方、シンガポール資産のウェートは26%から24%に低下した。
アントのIPOについて、ロイターは10日、サウジアラビア政府系ファンドのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が出資を検討していると報じた。