[8日 ロイター] - 米国株式市場は続伸して取引を終えた。トランプ大統領の発言を受け、追加の新型コロナウイルス経済対策への期待が高まった。一方、この日発表された新規失業保険申請件数は、労働市場の回復ペースが鈍化しているという見方を裏付ける内容になった。
トランプ大統領は8日、コロナ経済対策を巡る議会との協議が再開し、合意に達する可能性は十分あるとの認識を示した。FOXビジネス・ネットワークとのインタビューで、航空業界向け支援や個人への小切手支給などを巡り協議していると明らかにした。民主党のペロシ下院議長が合意を望んでいるとも述べた。
ダウ・ジョーンズ米航空株指数 (DJUSAR)は1.6%高と続伸。
ナショナル・セキュリティーズのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「追加の財政刺激策を巡る見通しがすべての原動力であり、投資家は振り回されている」と指摘。コロナ対策に関する発言があるたびに市場は反応していると述べた。
エネルギー株 (SPNY)が3.8%高。石油価格の上昇を受けた。小型株で構成するラッセル2000指数 (RUT)は1.1%高となった。
米労働省が8日発表した3日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は84万件と、前週の84万9000件(上方改定)から小幅減少した。3月以来の低水準となったものの高止まりは続き、多くの失業者がなお復職していない状況を浮き彫りにした。
ストラテジストによると、投資家は11月3日の米大統領選で、民主党の大統領候補バイデン前副大統領が勝利するとの見方を消化し始めているという。
ロイター/イプソスの世論調査によると、フロリダ州ではバイデン氏がリード、アリゾナ州では拮抗している。
個別銘柄では、米IBM (N:IBM)が6%高。従来事業からの多角化を図り、利益率の高いクラウド事業に注力する取り組みとして、2社に分割することを発表した。
資産運用会社イートン・バンス (N:EV)が48.1%上昇。米金融大手モルガン・スタンレー (N:MS)が約70億ドルで買収すると発表した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.51対1の比率で上回った。ナスダックでは2.04対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は89億2000万株。直近20営業日の平均は97億6000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 28425.51 +122.05 +0.43 28348.8 28459. 28265. (DJI)
6 13 56
前営業日終値 28303.46
ナスダック総合 11420.98 +56.38 +0.50 11443.3 11448. 11384. (IXIC)
5 23 33
前営業日終値 11364.60
S&P総合500種 3446.83 +27.38 +0.80 3434.28 3447.2 3428.1 (SPX)
8 5
前営業日終値 3419.45
ダウ輸送株20種 11762.56 +72.54 +0.62 (DJT)
ダウ公共株15種 875.30 +15.31 +1.78 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2356.16 +27.32 +1.17 (SOX)
VIX指数 26.40 -1.66 -5.92 (VIX)
S&P一般消費財 1241.47 +5.48 +0.44 (SPLRCD)
S&P素材 415.01 +4.33 +1.05 (SPLRCM)
S&P工業 679.36 +6.26 +0.93 (SPLRCI)
S&P主要消費財 670.87 +3.93 +0.59 (SPLRCS)
S&P金融 418.84 +5.61 +1.36 (SPSY)
S&P不動産 229.64 +3.58 +1.59 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 237.46 +8.64 +3.78 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1252.28 +5.88 +0.47 (SPXHC)
S&P通信サービス 197.05 +1.88 +0.96 (SPLRCL)
S&P情報技術 2082.00 +9.25 +0.45 (SPLRCT)
S&P公益事業 322.68 +5.71 +1.80 (SPLRCU)
NYSE出来高 8.33億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23660 + 30 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 23615 - 15 大阪比 <0#NIY:>