40%引きでご購読
新規!💥 ProPicksを手に入れ、S&P 500を1,183%を超える投資成績を実現した、戦略をご覧ください40%割引で開始

シンバイオ製薬 Research Memo(4):「リゴセルチブ」の治験結果は主要評価項目で有意差を得られず

発行済 2020-10-14 15:04
更新済 2020-10-14 15:21

■シンバイオ製薬 (T:4582)の開発パイプラインの動向2. リゴセルチブ(注射剤/経口剤)「リゴセルチブ」はユニークなマルチキナーゼ阻害作用(がん細胞の増殖、浸潤及び転移に関与する複数のキナーゼを阻害することによりがん細胞を死に至らしめる作用)を有する治療薬候補品で、高リスクの骨髄異形成症候群(以下、MDS)などを適応症とした開発が導入元であるオンコノバを中心に進められている。

このうち、同社も開発プロジェクトに参加した再発・難治性の高リスクMDSを適応症(注射剤)とした国際共同第3相臨床試験のトップラインデータが8月24日にオンコノバから発表された。

本試験の主要評価項目である全生存期間に関して、「リゴセルチブ」+最善の支持療法は6.4カ月、医師選択療法+最善の支持療法は6.3カ月(p=0.33)となり、有意差が認められなかったことを明らかにしている。

また、安全性に関しても両群間で違いは見られなかった。

オンコノバでは同結果を受けて、今後、詳細な解析を行っていく予定にしており、ゲノム解析から得られた知見を新たな開発に生かしていくことになる。

経口剤の開発についてはオンコノバの開発戦略の変更に伴い、高リスクMDSを対象としたプロジェクトの優先順位が下がっていたが、今回の注射剤の治験結果を受けて今後の開発方針について、オンコノバと協議を進めていくことになる。

なお、オンコノバでは経口剤の新たな適応症として、進行性KRAS※陽性NSCLC(非小細胞肺がん)を対象とした医師主導の第1/2a相試験を、2020年6月から開始したことを発表している。

前臨床試験により免疫チェックポイント阻害剤との併用による有効性が示唆されたためだ。

※KRASとはがん遺伝子の1つであり、通常はKRAS遺伝子が細胞の増殖を制御しているが、KRAS遺伝子に変異が生じると、「細胞を増殖せよ」というシグナルが出され続け、がん細胞の増殖が活性化され続けることになる。

大腸がんや肺がんなどでKRAS遺伝子変異に起因する患者が一定割合いることが知られている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます