[東京 5日 ロイター] - ニコン (T:7731)は5日、2020年4―9月期の連結営業損益(国際会計基準)が466億円の赤字だったと発表した。前年同期は175億円の黒字。デジカメ市場はもともと縮小傾向にあった上、新型コロナウイルス感染拡大を受け低迷が続いた。ただ、コロナ影響による需要の落ち込みからは回復傾向にあるという。
売上高は前年同期比39.7%減の1756億円、純損益は315億円の赤字だった(前年同期は163億円の黒字)。デジカメ以外では、7月から据付作業を開始したFPD(フラットパネルディスプレー)露光装置は渡航制限の影響で据え付け数が限られた。半導体露光装置も顧客の投資一巡で販売台数が減少した。
21年3月期の営業損益予想は750億円の赤字で据え置いた。デジカメは回復傾向にあるものの、市場の縮小は続くと予想。一方、FPDや半導体関連分野は堅調に推移するとみている。リフィニティブがまとめたアナリスト予想の平均は628億円の赤字。
(平田紀之)