[9日 ロイター] - 著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイは9日、5月1日に開催する年次株主総会で、アクティビスト(モノ言う投資家)のアズ・ユー・ソーがオンラインで株主提案を説明することを認める方針を示した。
米証券取引委員会(SEC)の新指針に従い、従来の方針を転換した。
バークシャーがネブラスカ州オマハで開催する年次株主総会は例年、多数の株主が出席する一大イベントだったが、同社は新型コロナウイルスの流行を受けて、株主にオンラインでの参加を求めている。
ただ、オンライン形式の株主総会では、アクティビストの株主提案が無視されたり、対面での説明を求められるケースがある。
バークシャーの子会社にダイバーシティー(多様性)への取り組みに関する報告を求めたアズ・ユー・ソーも、ロサンゼルスに代表を派遣するようバークシャーから求められていた。
これについて、バークシャーのマーク・ハンバーグ最高財務責任者(CFO)はロイターに「アズ・ユー・ソーがロサンゼルスの株主総会の場で提案を説明するほうが望ましかったが、株主提案を説明する手段として録画を再生する機会をアズ・ユー・ソーに提供する」と述べた。
アズ・ユー・ソーの代表はこの決定を歓迎。ロイターに「他の人の健康をリスクにさらしたくないため、バークシャーが方針を転換したことに安心している」と述べた。バークシャーはSECの新指針を理由に挙げたという。
SECは9日にウェブサイトに掲載した声明で、新型コロナの流行を踏まえ「電話など代替的な手段で株主提案の説明をできる場を設ける」ことを企業に推奨する方針を示した。