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富裕国はワクチン供与加速を、WHOが早期支援訴え

発行済 2021-06-07 10:25
更新済 2021-06-07 10:28
© Reuters.  6月4日 世界保健機関(WHO)の上級顧問を務めるブルース・エイルワード氏、インドでの新型コロナウイルス感染拡大や他の製造面の問題でワクチン供給に2億回分の不足が生じて

[ジュネーブ 4日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)の上級顧問を務めるブルース・エイルワード氏4日、インドでの新型コロナウイルス感染拡大や他の製造面の問題でワクチン供給に2億回分の不足が生じているとし、富裕国は直ちに他国にワクチンを供与する必要があると訴えた。

WHOは富裕国に対し、比較的リスクの低い子どもなどに接種する代わりに余剰ワクチンを低所得国に提供するよう求めている。ワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX」を通じて富裕国がこれまでに提供を表明したワクチンは1億5000万回分。

だが、エイルワード氏は4日、このうち感染抑制に効果を期待できる目先の6─8月に供与されるワクチンはごく一部だと指摘。「(これまでに提供が表明されたワクチンの)2倍の数量が必要で、時期を前倒しする必要がある」と述べた。

また「提供が約束されたワクチンの数や時期、提供国数は、世界がこの状況から抜け出す軌道に乗るために十分ではない」とし、「早期に提供がなければ失敗は目に見えている」と警告した。

2500万回分を速やかに提供するとした米国の計画を歓迎し、他の富裕国にも同様の対応を求めた。

エイルワード氏は、インドのワクチン輸出の混乱や他のワクチンの生産遅延により、COVAXは約2億回分のワクチンが不足していると試算した。

感染第2波に見舞われるインドのワクチン製造会社セラム・インスティチュートは、アストラゼネカのワクチンを国内供給に回している。輸出が再開されるのは、COVAXが調達を予定している他のワクチンの供給が始まる今年第4・四半期とみられている。

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