[北京 14日 ロイター] - 中国の住宅規制当局は、住宅購入者に対して支払い時の注意を促している。深刻な流動性危機に直面する不動産業界については、資金が違法にデベロッパーに抜き取られるとの懸念が出ているためだ。
中国の住宅プロジェクトでは建築前の販売がデベロッパーに認められているが、地方政府が監視するエスクロー用銀行口座に販売で得た資金を置くことが義務付けられている。
資金が違法に流用される可能性があるとの懸念を受け、中国東部の杭州市は最近、住宅購入者が政府のエスクロー口座に自身の手付金が実際に置かれているかを確認できるオンラインシステムを稼働させた。
また、南部・広東省の住宅規制当局は13日、デベロッパーが非政府のエスクロー口座に資金を置くように求めてきた際には注意すべきと住宅購入者に警告した。
中国恒大集団の債務問題が他の不動産開発会社に波及するとの懸念が強まる中、当局は住宅購入者の利益と権利の保護に積極的に乗り出している。