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C&R社 Research Memo(6):クリエイティブ分野(日本)と医療分野が2ケタ増収増益に(2)

発行済 2021-11-08 15:36
更新済 2021-11-08 15:45
© Reuters.
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■クリーク・アンド・リバー社 (T:4763)の業績動向

(5) その他の事業
子会社9社で構成されるその他の事業の売上高は前年同期比16.7%増の1,224百万円、営業損失は14百万円(前年同期は82百万円の損失)となった。
9社中で5社が増収、7社が収益改善した。


子会社別の動向を見ると、IT分野のエージェンシー事業を展開する(株)リーディング・エッジ社(出資比率99.9%)は、ロボット・AI市場向けで多く利用されるプログラム言語「Python」に精通した5千人以上のエンジニア等のネットワークを構築し、IT技術者の採用や育成、紹介に取り組んでいる。
2022年2月期第2四半期累計では若干の減収減益となったものの、下期以降は回復に転じる見通しとなっている。


ファッション分野のエージェンシー事業を展開する(株)インター・ベル(同90.9%)は、主に販売職の派遣や店舗の運営代行業務を展開している。
緊急事態宣言発出に伴う百貨店や商業施設の営業自粛や時短営業等の影響が継続したものの、前年同期と比較すれば派遣需要も回復し2ケタ増収となった。
また、オンライン接客やライブコマース等の新たなサービスに関しては、売上面での貢献は軽微なもののサービスの充実という点において顧客からは好評価を得ているようだ。


人材メディア事業を展開する(株)プロフェッショナルメディア(同94.1%)は、2020年11月にサービス領域を従来の広告・Web業界からWeb、IT、AIといった「デジタルトランスフォーメーション領域」へと拡大強化を図るため、求人サイトの名称を「広告転職.com」から「DXキャリア」へとリニューアルし、登録者数の拡大に取り組んでいる。
売上高はコロナ禍の影響もあって微減収となった。


VR事業を展開する(株)VR Japan(同84.21%、12月決算)は、中国のIDEALENS及びSKYWORTHからVRゴーグルを調達して国内で販売している。
前年同期はコロナ禍の影響で中国の生産ラインがストップし、製品が供給できず低迷していたが、調達面での問題が解消し若干の増収となった。
医療分野における教育研修等の領域を中心に、「VR遠隔同時講義システム」や5G技術を活用した「低遅延VRライブ配信システム」の開発を積極的に推進しており、2022年以降にこれらの需要が立ち上がると見ている。


AIシステムの企画・開発・販売・運用・保守事業を行う(株)Idrasys(同80.1%)では、チャットボットシステムのほか独自開発したAI予測ツール「Forecasting Experience」(2020年5月リリース)を展開している。
業績は若干の減収減益だったと見られる。
注力サービスである「Forecasting Experience」の特長は、学習データをExcelベースで簡単に作成できるため、専門知識が無くても比較的容易に予測モデルを構築できる点にある。
まだ、導入社数は少ないもののセミナー開催や展示会への出展により新規リードを獲得し、顧客拡大に取り組んでいく方針となっている。


米国で法曹分野のSNSプラットフォーム「JURISTERRA」の開発・運営を行うCREEK & RIVER Global, Inc.(同100%)については、「JURISTERRA」の本格稼働に向けた開発を進めると同時に、その一部機能を活用して、米国と日本を結んだ法務コンサルティングサービスを展開している。
収益規模はまだ小さく業績もほぼ前年同期並みの水準で推移した。
なお、弁護士と企業の法務部門のマッチングを行う「JURISTELLA」については、法制度面においてクリアすべき課題が残っているようで、運用開始時期は未定となっており、当面はアナログでのマッチングサービスを継続する見込みとなっている。


2020年7月に子会社化した(株)Grune(同75%)は、ITコンサルティング、WebアプリケーションやAIシステムの構築サービスを展開しており、2022年2月期より連結対象に組み入れている。
年間売上規模は1億円強程度とまだ小さいものの、営業利益も出ており順調に拡大している。
オフショア開発拠点として活用しているインドネシアにおいて2021年6月よりラボ型オフショア開発サービス※も開始しており、今後のさらなる事業拡大が期待される。


※ラボ型開発とは、ある一定期間(通常は半年~1年程度)、海外のエンジニアを一定数確保してシステム開発プロジェクトを進めることができる契約。
コストを抑えながら一定期間、人材を確保したい場合や、仕様が明確に決まっていない、または仕様変更が多い開発プロジェクト等を進める場合に利用メリットがあるサービス。



2020年10月に連結子会社化したきづきアーキテクト(同70.0%)では、同社と連携して東京都より受託した「5G技術活用型開発等促進事業」にてスタートアップ支援を行うなど、新規事業の経営支援を主に行っている。
グループ内取引が多いため、連結業績への影響は軽微となっている。
そのほか、中国で版権ビジネスを展開するCREEK & RIVER SHANGHAI Co., Ltd.(同100%)は、版権収入の回復により増収増益となった。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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