[デトロイト 8日 ロイター] - 米ゼネラル・モーターズ(GM)の高級ブランド「キャデラック」は、初の電気自動車(EV)となる中型SUV(スポーツ用多目的車)「リリック」の投入とディーラー数の絞り込みで高級EV市場でテスラなどに対抗する。同社幹部がロイターに明らかにした。
キャデラックブランドのグローバル部門責任者ローリー・ハービー氏によると、米国内のディーラー網の再編はほぼ完了しており、3年前には約920店あったディーラーは年末までに560店に減る見通し。
キャデラックの最大市場である中国では小売部門の再編は必要なかったという。キャデラックの中国での1─9月販売台数は前年同期比20%増加し、約18万1000台だった。1─9月の米国のキャデラック販売台数は前年比11%増の約9万6000台だった。
テスラはフランチャイズ店を持たず、EVを直接顧客に販売している。ルーシッドなどの新興メーカーはオンラインでEVを販売している。
キャデラックは「キャデラック・ライブ」と呼ばれるバーチャルショールームを持っており、ハービー氏によると、オンラインショールームへの問い合わせは増えている。ただ、今後もディーラーを通じた販売とサービスを続ける予定という。
キャデラックは来年夏にリリックを皮切りに新型EVを相次ぎ投入する予定。約21万6000人がリリックに関心を示しているという。