[北京 9日 ロイター] - 中国不動産開発大手、中国恒大集団の電気自動車(EV)部門、中国恒大新能源汽車集団(恒大NEV)がスポーツ型多目的車(SUV)「恒馳5」の販売承認を中国当局に申請した。資金繰りに窮しているにもかかわらず、来年初めに生産を開始する計画だ。
恒大NEVは9月に証券取引所に提出した文書で、新たな出資者や資産売却の機会を探しており、見つからなければ従業員やサプライヤーなどへの支払いが難しくなるとしていた。中国本土での株式上場も断念した。
出資取り付けで苦戦しているにもかかわらず、同社は天津市の工場で恒馳5を生産する準備を進めており、22年初めの生産開始を目指している。同社が初めて自前で生産するモデルとなる。
ロイターの取材担当は先月、天津の工場を訪れた際、恒馳5が敷地内で走行するのを確認している。