執筆: Sam Boughedda
Investing.com - 水曜日に米国にて正式にオミクロン株の初感染が確認されたことを受けて、株式市場は急落したが、木曜日は大きく反発した。
水曜日に最初の感染例が公式に明らかになった後、木曜日に2例目の感染が確認された。バイデン政権は、国民にワクチン接種と追加接種を呼びかけ、渡航者に対しては新しい検査ルールの設定をしている。
オミクロン株がどの程度の驚異となるのか、そして既存のワクチンや治療法がどの程度有効であるのかについては依然として明らかになっていない。
連邦政府は来年2月頃までの資金確保の合意に向けて動いており、早ければ木曜日の夜には合意裁決に移ることができそうだ。
一方、主要産油国は来月予定していた生産量の上限維持を決定し、エネルギー価格の低下促進のために米国を含む多くの国が実施した国家備蓄からの原油放出策に対する報復をしないことを決定した。
明日の市場に影響を与える可能性のある3つのポイントを下記に挙げる。
1. 注目を集めるApple
ブルームバーグがiPhone 13ラインナップの需要の鈍化に直面していると報じたことで、Apple 社(NASDAQ: AAPL)に注目が集まった。当報道は関係者の意見を引用しており、Apple社が2022年の受注回復が実現しない可能性があると販売側に伝えている模様だ。
同社はすでに世界的なサプライ・チェーンの停滞による影響を受けており、今年のiPhone 13の生産目標を約1,000万台下方修正せざるを得なかったが、2021年第4四半期はサプライ・チェーンの問題により、稀にみる目標収益の未達を記録している。
2. 原油価格に注目
OPEC+が1月の生産量の小幅増産を据え置いたことで、投資家は原油価格の動向に注目することになるだろう。サウジアラビアを中心とする石油輸出国機構(13か国)とロシアが中心する他の10か国で構成される、計23か国のOPEC+が、7月からの毎月日量40万バレル増産を中止するとの観測が何日も続いていたなかでの据え置き発表となった。
3. 雇用、雇用、雇用
経済面では、金曜日に発表される雇用統計を控え、木曜日に発表された週間新規失業保険申請件数が予想を下回ったことで、労働市場の回復について楽観的な見方が広がった。労働省は新規の失業保険申請件数は222,000件であったと発表、これはエコノミスト予想よりも18,000件少ない水準だ。
11月の非農業部門雇用者数は56万人増、失業率は4.4%に低下すると予想されている。発表は東部標準時午前8時30分(グリニッジ標準時12時30分)に予定されている。
--Investing.comのスタッフの取材をもとに当記事を作成。