[20日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは、来年の四半期ベースの米国内総生産(GDP)予測を下方修正した。
民主党穏健派のジョー・マンチン上院議員が19日、1兆7500億ドル規模の気候変動・社会保障関連歳出法案「ビルド・バック・ベター(よりよき再建、BBB)」を支持しないと表明したことを受けた措置。マンチン氏は法案可決の鍵を握っており、バイデン大統領の看板政策にとって痛手となるとみられる。
ゴールドマンのアナリスト、ヤン・ハチウス氏は19日付のリポートで「2020年と21年に法制化された新型コロナウイルス救済法による支援が減るため、22年の財政刺激効果がマイナスになるとすでに予想していたが、BBBが法制化されなければ、財政刺激効果は、われわれの予想よりもさらに若干大きなマイナスになる」と述べた。
同氏はBBBが法制化されない場合の22年第1・四半期の米GDP予測を3%増から2%増に下方修正。第2・四半期を3.5%増から3%増に、第3・四半期を3%増から2.75%増に下方修正した。
同氏は「BBBが現在の形で法制化される可能性は低いが、製造業のインセンティブと供給網の問題への対処で、大幅に縮小した財政措置を議会が法制化する可能性は依然として十分にある」と述べた。