[チューリヒ 7日 ロイター] - スイスの金融大手UBSは7日発表した年次報告で、2021年末時点の新興国向け直接的投融資残高が209億ドルで、そのうちロシア向けは6億3400万ドルと明らかにした。ロシア向け投融資は限定的で21年末以降、削減しているが、制裁などの影響を受ける可能性があると説明した。
「ロシア、ウクライナ、ベラルーシ向けのエクスポージャーは現在限定的だ。しかし市場の閉鎖や為替規制、制裁、その他の措置によって、既存取引の決済や担保の処理がしにくくなる恐れがあり、その結果想定外にエクスポージャーが拡大する可能性がある」としている。
これ以外にロシア子会社の純資産が約5100万ドルあるという。
またウェルスマネジメント事業で制裁対象となった顧客が少数、金額にして1000万ドル弱相当、判明したと明らかにした。
同事業が手掛ける株式などを担保とした富裕顧客向け融資で、ロシア資産が担保となっている融資は3月3日時点で約2億ドル。年次報告によると、昨年末時点の融資残高は2341億ドルだった。