［ロンドン ２３日 ロイター］ - オランダの銀行大手ＩＮＧグループは、新規の石油・ガス事業への融資を停止する。同行の幹部がロイターに明らかにした。
国際エネルギー機関（ＩＥＡ）は、気候変動対策の一環で、新規の化石燃料事業への融資停止を呼び掛けており、他の大手行にも融資停止を求める圧力が強まりそうだ。
ＩＮＧは２０２１年１２月３１日以降に承認された石油・ガス事業への融資を見合わせる。エネルギー会社への融資は継続するが、すでに石油・ガス産業への融資を段階的に縮小し、再生可能エネルギー向けの融資を増やしている。
再生可能エネルギー向けの融資は２５年までに５０％増やす。２１年の同融資は２６％増の７３億ユーロ（８０億５０００万ドル）だった。
既存の石油・ガス企業・事業に対する融資は、２５年までに１２％削減し約３５億ユーロとする計画。
ＩＮＧの幹部は「ＩＥＡは石油・ガスが将来必要になることにも言及している。その点を認識することが重要だ」とし、顧客の事業の脱炭素化を支援していくと述べた。