執筆:Sam Boughedda
Investing.com – 木曜日は原油価格が下落し、バイデン大統領がウクライナ情勢についてNATOの同盟国と会談を設けたことなどを受けて、半導体株を中心に株式市場は上昇した。
バイデン大統領はロシアがウクライナに対して化学兵器を使用した場合、NATO同盟国はロシアに制裁を加えると述べた。またロシアをG20グループから外すよう求めた。
ブリュッセルで開かれた同盟国会合は、ロシアを抑えるために東欧の軍事力を強化することで合意した。ウクライナにさらに援助を送り、経済制裁などでロシアへの圧力を高めようとしている。
米国では先週の新規失業保険申請件数が1969年以来の低水準に達したほか、連邦準備制度理事会(FRB)が予想以上に高いインフレ率を抑制するために一連の利上げに着手したことが明らかになった。
FRB関係者の中には、先週行ったような慣例的な25bpsの引き上げではなく、50bpsずつの引き上げなど、より積極的な利上げを望む声もある。しかし、政策委員会の中には、あまりに積極的すぎることに警戒感を示すメンバーもいる。
ロイター通信によると、ロシアのプーチン大統領は、「非友好的な」国々に販売した天然ガスについてルーブルでの支払いを求めると発言し、エネルギー市場を揺るがしたが、イタリアの大統領など欧州各国はユーロでの支払いを継続すると述べている。
明日のマーケットに影響を与える可能性のある3つの事柄を紹介する。
1. バイデン大統領の欧州訪問
バイデン大統領が行ったブリュッセルでの記者会見で、中国がロシアを支援しないよう働きかけていると述べ、習近平国家主席と会談し、中国が同国を支援する場合には厳しい結果になることを強調した。中国の経済的利益はロシアよりも西側諸国のほうがより大きいと話している。
金曜日には、バイデン大統領はNATO加盟国であり、何百万人ものウクライナ難民を受け入れているポーランドを訪問する予定だ。
2. FRB見通し
シカゴ連銀のCharles Evans総裁は木曜日、FRBはインフレが自己実現的予言になる前に、今年と来年に利上げを行う必要があると述べた。しかし、あまりに積極的になるべきではないとも慎重な姿勢をとっている。
「ロイター通信によると、あまりに急速な利上げをするのではなく、サプライチェーンの改善状況や、ウクライナ戦争が経済にどのような影響を与えているかを時間をかけて見極めたい、とEvans総裁は語ったという。
3. Uberの動向
Uber Technologies Inc (NYSE:UBER)は、同社のアプリにニューヨーク市のタクシーの掲載を開始する。これは長年タクシー団体から反対を受けてきた同社にとって大きな方向転換となるものだ。
この方針転換は、より多くの交通手段を提供するためのCreative MobileおよびCurbとの契約の一環として行われる。加えて、ドライバーの確保に苦労している同社にとってのドライバー確保の目的もある。
-- ロイターの報道を基に当記事を執筆