執筆:Sam Boughedda
Investing.com – 株式とは逆の動きをする米国債利回りの上昇により、ハイテク株が大きく値を下げたことにつられ、月曜日の株式市場は下落した。
投資家は明日発表される3月のインフレ指標に注目している。過去40年間で最も高い物価上昇率を示すと広く予想されている。
それでも、雇用市場も数十年来の高水準で、完全雇用状態にあり、コロナによる操業停止もある中で経済は回復しているといえる。
明日発表を控える消費者物価指数は、米連邦準備制度理事会(FRB)が5月のFOMC会合前にみる最後のインフレ指標であり、従来の慣例的な0.25%ではなく、0.5%の利上げが予想されている。
原油は1バレル95ドル前後となっており、ここ数ヶ月のインフレ圧力がピークに近づいている兆候かもしれない。エネルギー価格が十分に下落すれば、やがて燃料や消費財の価格にも反映されるだろう。
また、今週から第1四半期の決算発表が始まり、大企業の発表が相次ぐ。大手銀行は水曜日から、その他のS&P500企業も今後決算発表が予定されている。
米国株式市場は金曜日が休場となり、投資家にとってはいつもより取引日の少ない週となる。
火曜日の市場に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. 消費者物価指数
米国は火曜日(東部時間午前8時30分)に消費者物価指数(CPI)を発表する予定である。前年同月比では、2月は7.9%上昇であったが、今月は8.4%の上昇を示すと予想されている。一方、Investing.comのアナリストによると、3月の前月比のCPIは1.2%となり、前回記録した0.8%を上回ると予想されている。
2. コア・インフレ率
コア消費者物価指数:食品とエネルギーを除く物価・サービスの価格変動を示すもので、3月の指数の前月比は、2月と同じ0.5%と予想されている。
3. FRBによるスピーチ
明日、FRB副議長候補のLael Brainard氏が講演する。先週同氏は、FRBは早ければ5月にもバランス・シートの縮小を急ピッチで開始する可能性があると述べた。尚、同氏はパウエル議長とともに、上院での承認を待っている。