[コペンハーゲン 26日 ロイター] - 海運大手マースクは26日、コンテナ船運賃の高騰を受けて通期の業績予想を上方修正したものの、コンテナ市場が下半期には正常化する可能性があるとの見方を示した。
海運業界では、ここ数四半期、記録的な好決算の発表が相次いでいる。個人消費の急増、新型コロナウイルス流行に伴う米国と中国の港湾混乱、ロシアのウクライナ侵攻に伴う領空閉鎖を受けて運賃が高騰していることが背景だ。
だが、マースクによると、コンテナ輸送量は1─3月に7%減少。今年の世界のコンテナ需要は1%減─1%増に減速する見通しだ。従来予想は2─4%増だった。
スイスの物流グループ、キューネ・アンド・ナーゲルも26日、1─3月のコンテナ輸送量が減少したことを明らかにした。
マースクは通期の利払い・税・償却前利益(EBITDA)予想を240億ドルから約300億ドルに上方修正。「2022年下半期初めに海運が正常化することを前提にしている」と表明した。
第1・四半期のコンテナ船運賃は、前年同期比で平均71%上昇した。