執筆:Sam Boughedda
Investing.com – 昨日の米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げは投資家に安堵感を与え、明日の4月の雇用統計も期待されていたが、木曜日の株式市場は、この2つの大きな経済イベントの間で暴落となった。
木曜日の午後遅くに米国10債利回りが3%を超えたため、ハイテク株が多いナスダックは6%近く下落した。最終的に、ナスダックは5%弱の下落で取引を終えた。
明日の雇用統計が期待外れとなった場合、金曜日の株式市場で下落傾向を反転させるような材料を見出すのは難しい。
投資家は、5月になれば4月の低迷を払拭できると期待していたが、5月第1週の取引は大荒れの展開となった。
FRBのパウエル議長によるタカ派的でないコメントにもかかわらず、ボラティリティ・インデックス(VI)は一時33を上回った。中国の景気低迷は、多くの投資家にとって依然として懸念材料となっている。
中国のコロナウイルスの蔓延抑止のためのロックダウン措置は、サプライ・チェーン問題を燻ぶらせている。中国との間で製品や材料の輸出入ができなくなれば世界の商取引に広範な影響を及ぼすことになるからである。
金曜日の市場に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. 雇用統計
非農業部門雇用者数の指標は、米国東部時間の金曜日午前8時30分に報告される予定である。4月のADP非農業部門雇用者数がすでに予想を下回っており、明日の雇用統計に注目が集まる。Investing.comが調査したアナリストの予想では、39万1000人で、前回の43万1000人を下回るとみられている。
2. Cignaの企業決算
Cigna Corp (NYSE:CI)と Alibabaは、金曜日に決算報告を行う予定である。Investing.comが調査したアナリストは、保険会社のCignaは433億8000万ドルの売上高で1株当たり利益は5.20ドルを発表すると予想している。
3. Alibabaの企業決算
一方、中国の電子商取引大手のAlibaba Group Holdings Ltd ADR (NYSE:BABA)の売上高は2,008億9,000万人民元で、1株当たり利益は7.35人民元になると予想されている。