[ロンドン 9日 ロイター] - 世界の主要金融機関でつくるEMEA(欧州・中東・アフリカ)クレジットデリバティブ決定委員会(CDDC)は9日、ロシア国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)入札開催方法の決定を先送りすると発表した。米国が、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁措置を今週更新したのに伴う措置。
委員会は声明で、先送りの目的は「米財務省外国資産管理室(OFAC)の『よくある質問(FAQ)』の更新が市場参加者のオークションへの参加能力に及ぼす影響について、クレジットデリバティブの市場参加者が評価する時間を与えるため」とした。
委員会には米ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、ドイツ銀行、エリオット・マネジメント、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO、ピムコ)が含まれる。10日に再度会合を開く。
米財務省は今週、対ロ制裁に関する情報を更新し、現行の措置では米国の資金運用者に対してロシアが発行した債券や株式を流通市場で購入することを禁じていると説明した。
4月に期限を迎えたロシアの外貨建て国債は、満期時に支払うべき元利金と利息が猶予期間の5月2日までに支払われなかった。