(決算速報)
ASIAN STAR(エイシアンスター)<8946>(東証スタンダード)は7月14日の取引時間中に、中国・上海のロックダウンの影響で延期していた22年12月期第1四半期連結業績を発表した。前年同期に戸建および中古マンションの引き渡しが多数あった反動や、コロナ禍の影響による収益性低下などで減収・赤字だった。通期は収益不動産売却などで黒字転換予想としている。収益改善基調を期待したい。株価は反発力が鈍く安値圏の小幅レンジでモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。
■21年12月期1Q赤字だが通期黒字転換予想
22年12月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比31.3%減の4億03百万円、営業利益が34百万円の赤字(前年同期は2百万円の赤字)、経常利益が31百万円の赤字(同3百万円の黒字)、親会社株主帰属四半期純利益が42百万円の赤字(同9百万円の赤字)だった。
前年同期に戸建および中古マンションの引き渡しが多数あった反動や、コロナ禍の影響による収益性低下などで減収・赤字だった。セグメント別利益(全社費用等調整前営業利益)は、不動産販売事業が売上件数減少で8百万円の赤字(前年同期は5百万円の黒字)、不動産管理事業が中国におけるコロナ禍の影響で41.5%減の14百万円、不動産賃貸事業が収益性改善で1.5%増の23百万円、不動産仲介事業がコロナ禍の影響で51.9%減の18百万円だった。
通期連結業績予想は据え置いて、売上高が21年12月期比35.2%増の34億39百万円、営業利益が1億10百万円の黒字(21年12月期は3百万円の赤字)、経常利益が1億11百万円の黒字(同4百万円の黒字)、親会社株主帰属当期純利益が69百万円の黒字(同21百万円の赤字)としている。収益不動産売却などで黒字転換予想としている。
不動産販売事業においては戸建開発にとどまらず、土地やマンションの買取再販の件数増加を目指し、収益不動産やその他事業用地売却によって売上・利益の上乗せを図る。中国事業においては、政府による不動産取引抑制施策の緩和を見込み、仲介件数と管理受託件数の増加を図るとしている。収益改善基調を期待したい。
■株価は下値固め完了
株価は反発力が鈍く安値圏の小幅レンジでモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。7月14日の終値は79円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円62銭で算出)は約22倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS84円86銭で算出)は約0.9倍、時価総額は約15億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)