[ワシントン 14日 ロイター] - アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンが首都カブールを制圧し政権を掌握して1年になるのを前に、下院外交委員会の共和党メンバーは報告書を発表し、駐留米軍の撤退で取り残されたアフガン人の元治安部隊要員らが、同国に居続けるロシアや中国やイランなど米国の敵国のために働くよう強要されたり、雇われたりしやすい可能性があると警告した。
報告書はそうした元要員の一部がイランに逃げたとの報道もあると指摘。こうしたアフガン人が米軍や米情報機関の戦術や技術や手順など機微な情報を知っていることで、米国にとって「重大な国家安全保障のリスク」になる可能性があるとした。米国が訓練したアフガン人の特殊部隊をバイデン政権が最優先でアフガンから脱出させなかったと強く批判した。
報告書はこれまでの議会証言や米軍発表や報道に新たな詳細情報を加え、バイデン政権が米軍司令官らの助言を無視し、撤退を適切に計画せず、2020年のトランプ前政権との和平合意にタリバンが違反するのを見くびったとも指摘した。