[ニューヨーク 10日 ロイター] - 10日の米国株式市場は続落。米政府による中国向け半導体製造装置輸出規制の強化を嫌気し、ハイテク株や半導体株の売りが膨らんだ。また投資家の間では、中銀の利上げ継続に伴う影響への懸念が根強い。
米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード副議長はこの日、米国の金融引き締め効果が予想よりも速いペースでの成長減速という形で表れつつあるものの、FRBによる一連の利上げが完全に効果を発揮するまでになお数カ月を要する見通しと語った。
エコノミストやアナリストの間で米利上げによる失業率悪化懸念があるものの、米シカゴ地区連銀のエバンス総裁は、FRBのインフレ抑制に向けた取り組みを支持、「リセッション(景気後退)を回避しながら比較的迅速にインフレを低下させることができるだろう」と述べた。
バイデン米政権は7日、半導体製造装置の対中輸出規制の適用対象を大幅に拡大する一連の包括的な措置を発表した。
これを受けて半導体株は売りが優勢となり、フィラデルフィア半導体指数は3.5%安となった。
半導体大手エヌビディアは3.4%下落、クアルコム、マイクロン・テクノロジー、アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD)も下落した。
14日から始まる第3・四半期の企業決算シーズンを前に慎重ムードが広がっている。
リフィニティブIBESのデータによると、米S&P総合500種指数採用企業の第3・四半期利益は、前年同期比4.1%増加する見通し。
マイクロソフトは2.1%下落し、主要株価3指数を圧迫した。
セクター別では、S&P情報技術やエネルギーの下げが目立った。
今週は9月の米消費者物価指数(CPI)が発表され、注目が集まっている。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.43対1の比率で上回った。
ナスダックでも1.79対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は96億6000万株。直近20営業日の平均は117億3000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 29202.88 -93.91 -0.32 29419.09 29485.8 29010.4
2 1
前営業日終値 29296.79
ナスダック総合 10542.10 -110.30 -1.04 10659.95 10669.9 10449.0
3 4
前営業日終値 10652.41
S&P総合500種 3612.39 -27.27 -0.75 3647.51 3652.17 3588.10
前営業日終値 3639.66
ダウ輸送株20種 12535.57 +58.25 +0.47
ダウ公共株15種 866.26 +2.83 +0.33
フィラデルフィア半導体 2275.34 -81.41 -3.45
VIX指数 32.45 +1.09 +3.48
S&P一般消費財 1102.95 -6.78 -0.61
S&P素材 438.03 +1.07 +0.24
S&P工業 723.01 +2.35 +0.33
S&P主要消費財 695.04 +2.02 +0.29
S&P金融 511.19 -2.47 -0.48
S&P不動産 213.98 -2.58 -1.19
S&Pエネルギー 616.18 -12.96 -2.06
S&Pヘルスケア 1420.46 -9.26 -0.65
S&P通信サービス 163.63 -0.76 -0.46
S&P情報技術 2080.96 -32.96 -1.56
S&P公益事業 324.32 +0.55 +0.17
NYSE出来高 8.89億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 26670 - 430 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 26665 - 435 大阪比