[パリ 20日 ロイター] - 仏高級ブランド、エルメスは20日、2023年に5─10%の値上げを行う公算が大きいと明らかにした。第3・四半期が大幅増収となり、全ての市場で減速の兆しが出ていない状況を受け、近年例のない大幅値上げを見込む。
エリック・デュ・アルグエ財務担当副社長は記者団に、労働コストの上昇や為替の変動が値上げの理由だと語った。
同社は今年、約4%の値上げを行い、それ以前の数年は平均1.5─2%価格を引き上げた。
第3・四半期の売上高は、為替変動の影響を除いて24.3%増の31億4000万ユーロ(30億7000万ドル)となり、UBSが引用したアナリストの増収率予想(12%)の2倍だった。
日本を除くアジア地域の売上高は34%増。中華圏は一部で衛生対策の一時的な店舗閉鎖があったにもかかわらず、売上高の強い回復が見られたとした。