[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米国株式市場は続伸して取引を終えた。軟調な経済指標で米連邦準備理事会(FRB)の積極的金融引き締めが効果を現していることが示された。長期金利の低下も株高の一因となった。
主要株価3指数はいずれも3営業日続伸。大型株が上げを主導した。S&P総合500種は12日に付けた終値での年初来安値から約8%回復した。
USバンク・ウェルス・マネジメントの資本市場調査部門責任者、ビル ・メルツ氏は「FRBの利上げでトンネルの終わりに光が見えてきたという議論が高まっている」と指摘。その上で、数十年ぶりの高水準にあるインフレ率が「FRBの目標に決定的に向かっている」かどうかはしばらく分からないと警告した。
「ドル相場が少し落ち着き、長期債利回りもやや低下した。これらの要因が株価に若干の上昇余地を与えた」と語った。
米国債市場ではFRBが利上げペースを鈍化させるとの観測から10年債利回りが低下した。
この日発表された指標は、住宅価格の伸び鈍化や消費者信頼感の低下を示す内容となった。
S&P主要11セクターはエネルギーを除いて全てが上昇。不動産の上昇率が最大だった。
第3・四半期決算シーズンが本格化し、リフィニティブのデータによると、S&P500種採用企業の129社がこれまでに決算を発表。このうち74%が市場予想を上回っている。
飲料大手コカ・コーラは2.4%上昇。値上げする中、需要が堅調を維持し、売上高と利益の見通しを引き上げた。
四半期決算が堅調な内容となり、見通しを確認したゼネラル・モーターズ(GM)は3.6%上昇した。
グーグル親会社アルファベットは四半期売上高が予想を下回り、引け後の時間外取引で7%超下落した。
マイクロソフトは売上高が市場予想を上回ったが、株価は時間外取引で2%下落した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を5.35対1の比率で上回った。ナスダックでも3.67対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は118億9000万株。直近20営業日の平均は115億7000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 31836.74 +337.12 +1.07 31463.65 31876.15 31423.53
前営業日終値 31499.62
ナスダック総合 11199.12 +246.50 +2.25 10996.97 11210.38 10996.97
前営業日終値 10952.61
S&P総合500種 3859.11 +61.77 +1.63 3799.44 3862.85 3799.44
前営業日終値 3797.34
ダウ輸送株20種 13246.66 +180.50 +1.38
ダウ公共株15種 888.77 +16.67 +1.91
フィラデルフィア半導体 2404.69 +53.14 +2.26
VIX指数 28.46 -1.39 -4.66
S&P一般消費財 1156.26 +26.46 +2.34
S&P素材 463.67 +11.43 +2.53
S&P工業 770.33 +10.24 +1.35
S&P主要消費財 740.34 +9.26 +1.27
S&P金融 548.53 +6.41 +1.18
S&P不動産 225.72 +8.55 +3.94
S&Pエネルギー 670.22 -0.30 -0.05
S&Pヘルスケア 1514.03 +11.75 +0.78
S&P通信サービス 175.04 +4.06 +2.38
S&P情報技術 2251.11 +42.69 +1.93
S&P公益事業 330.77 +6.56 +2.02
NYSE出来高 10.51億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 27560 + 300 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 27555 + 295 大阪比