[ベルリン 25日 ロイター] - 欧米自動車大手ステランティスのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は25日、欧州で窒素酸化物などの大気汚染物質や二酸化炭素の自動車排出の制限基準が2025年から強化されることについて、電気自動車(EV)化という大きな目標に専念したいメーカーにとっては調査研究(R&D)努力がそれることになると批判した。EV化で既に先行している中国勢にさらに上手を与えかねないと訴えた。
ベルリンでの業界会合に参加したタバレス氏は自分の考えとして、この基準は「欧州には必要ない」と発言。「われわれが禁止したい(内燃エンジン車の)技術にわれわれの資源をなぜ使うことになるのか。必要ないのは言うまでもない」と述べた。
「恐れることが一つあるとすれば、西側世界の凋落だ。われわれは技術面だけでなく、品質や価格やサービス面でも中国勢を打ち負かすべく、もっと無駄なく動くことが必要だ」と訴えた。