[デュッセルドルフ(ドイツ) 30日 ロイター] - ドイツ電力大手ユニパーのマウバッハ最高経営責任者(CEO)は30日、同社がロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムを相手取り、仲裁手続きを開始したと明らかにした。ガスプロムからの供給停止に伴い、数十億ユーロの損害賠償金を求めている。
ガスプロムの輸出部門は、ユニパー向けガス供給に関する契約違反を否定。ユニパーの申し立ての正当性を認めないとの立場を示した。
ユニパーはこれまでに、ロシア産に代わるガスの調達で約116億ユーロ(約120億2000万ドル)を負担している。
マウバッハCEOは「仲裁手続きはストックホルムで行われ、スイスの法律に基づき交渉することになる」と説明した。
ユニパーによると、ロシア産ガスに関する費用は2024年末まで膨らみ続ける見通し。
同社は22年1─9月期に純損益が400億ユーロ(約393億ドル)の赤字となり、独企業として史上最大の赤字を計上した。