[東京 10日 ロイター] - マツダは10日、2023年3月期の連結利益予想を上方修正した。営業利益は前年比43.9%増の1500億円となる見通しで、従来から100億円引き上げた。半導体不足や原料高の影響はあるものの、販売単価改善や円安など為替の影響が寄与する。
上方修正後の営業利益予想は、市場予想(IBESによるアナリスト16人の予想平均値:1467億円)を上回る。
通期業績予想の前提為替レートは1ドル=134円(従来は136円)、1ユーロ=140円(同139円)に見直した。
世界販売計画は約116万台に従来の約121万台から引き下げた。半導体と輸送船の不足を反映した。
毛籠勝弘専務は会見で、半導体は「不安定な状況が続いている」とし、「抜本的に(半導体の需給)逼迫が解消したという印象は持っていない」と述べた。だが、生産は22年10─12月期に1年半ぶりに四半期として30万台超と回復しつつあり、1─3月期は35万台の出荷を目指すという。
米国市場に関しては、青山裕大専務は「需要は底堅い」と述べ、1─3月期から来期にかけても同様の状況が続くとの見方を示した。今後も日米欧など主要市場で、顧客に受け入れられるよう、競争環境や新商品の投入・改善など時期を考えながら「総合的な判断で値上げの機会を追求していく」と語った。