[シンガポール 9日 ロイター] - 三井住友銀行(SMBC)のラジーブ・カナン常務執行役員兼アジア・大洋州本部共同本部長は9日、2040年までに石炭採掘と石炭火力発電所に対するコーポレート・プロジェクトファイナンスのエクスポージャーを解消するとしつつ、貿易金融への支援を減らす具体的なスケジュールは決めていないと述べた。
三井住友フィナンシャルグループの主要銀行部門であるSMBCは昨年の投資家向け情報開示で、新規炭鉱や既存炭鉱拡張および関連インフラへの資金提供を停止すると発表したが、石炭採掘関連企業向けコーポレートファイナンスの停止時期については触れていなかった。
カナン氏はロイターとのインタビューで、発電所向けに不可欠な燃料を供給する石炭ディーラーは「ある程度の貿易金融」が利用できる可能性があると指摘。「しかし、そのような支援も時間がたてばなくなっていくだろう」と述べた。
各国のエネルギー安全保障に不可欠な石炭プロジェクトへの資金提供が不足しているとの質問に対しては「それはわれわれが金融機関として取ることのできない道徳的な決定だ」と回答。「われわれは基本的に世界的な思考プロセスと連携していかなければならない」と語った。