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インテージホールディングスは23年6月期3Q累計減益だが利益進捗率高水準

発行済 2023-05-10 09:05
更新済 2023-05-10 09:35
© Reuters.  インテージホールディングスは23年6月期3Q累計減益だが利益進捗率高水準

[日本インタビュ新聞社] - (決算速報)

インテージホールディングス<4326>(東証プライム)は5月9日の取引時間終了後に23年6月期第3四半期累計連結業績を発表した。売上高が小幅増収にとどまり、人員増強などの先行投資も影響して減益だった。そして通期の営業・経常利益横ばい予想(親会社株主帰属当期純利益は繰延税金資産を計上して2桁増益予想)を据え置いた。ただし第3四半期累計の利益進捗率が高水準であり、通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。さらに積極的な事業展開で24年6月期の収益拡大を期待したい。株価は調整一巡して徐々に下値を切り上げている。目先的には第3四半期累計減益を嫌気する動きが優勢になる可能性があるが、下値限定的だろう。

■23年6月期3Q累計減益だが利益進捗率高水準、通期上振れ余地

23年6月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比1.8%増の478億89百万円、営業利益が19.6%減の40億46百万円、経常利益が19.5%減の42億25百万円、親会社株主帰属四半期純利益が1.9%減の37億67百万円だった。

一部顧客の予算引き締めの影響などで全体として売上高が小幅増収にとどまり、人員増強などの先行投資も影響して減益だった。営業利益9億84百万円減益の要因分析は、増収効果+8億68百万円、変動費▲1億34百万円、人件費▲10億円、経費▲5億05百万円、投資▲2億14百万円だったとしている。

マーケティング支援(消費財・サービス)事業は、売上高が3.8%増の314億13百万円、営業利益が30.2%減の18億86百万円だった。売上高の内訳はパネル調査が2%増収、カスタムリサーチWebが1%増収、カスタムリサーチWeb以外が2%増収、コミュニケーション分野が3%減収、海外が23%減収、その他が2%増収だった。売上面は全体として増収だが、消費財メーカーを中心とした予算圧縮の影響を受けて計画を下回り、小幅増収にとどまった。利益面は、主力製品の売上が計画を下回ったことに加えて、新SCIを中心とした投資が拡大したことも影響して減益だった。

マーケティング支援(ヘルスケア)事業は、売上高が3.7%減の109億55百万円、営業利益が18.7%減の16億39百万円だった。減収減益だった。CRO(医薬品開発業務受託機関)は構造改革効果で収益改善したが、主力のインテージヘルスケアのリサーチ事業が前期の体制変更の影響で減収だった。協和企画のプロモーション事業・エデュケーション事業も新薬上市案件減少の影響などで低調だった。

ビジネスインテリジェンス事業は、売上高が2.5%増の55億19百万円、営業利益が67.0%増の5億19百万円だった。売上面はコロナ禍の影響を受けていた旅行業界を中心に既存業界向けソリューションが回復傾向となり、利益面は原価低減や経費削減も寄与して大幅増益だった。

なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が141億19百万円で営業利益が5億73百万円、第2四半期は売上高が158億41百万円で営業利益が14億03百万円、第3四半期は売上高が179億29百万円で営業利益が20億70百万円だった。

通期連結業績予想(23年2月7日付で売上高、営業利益、経常利益を下方、親会社株主帰属当期純利益を据え置き)は据え置いて、売上高が22年6月期比5.1%増の633億円、営業利益が0.0%増の46億50百万円、経常利益が1.0%増の50億円、親会社株主帰属当期純利益が17.0%増の40億円としている。配当予想は据え置いて22年6月期比4円増配の42円(期末一括)としている。連続増配予想である。

売上面は増収だが、営業利益と経常利益は売上構成変化に加えて、人件費や開発費の増加など先行投資も影響する見込みだ。親会社株主帰属当期純利益については、香港の事業会社の株式譲渡、およびこれに伴う特別目的会社の清算による繰延税金資産を計上するため2桁増益予想としている。

ただし第3四半期累計の進捗率は売上高が75.7%、営業利益が87.0%、経常利益が84.5%、親会社株主帰属当期純利益が94.2%で、利益進捗率が高水準だった。通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。

主力のマーケティング支援(消費財・サービス)事業では、24年以降のCXマーケティングプラットフォーム確立に向けた各種施策、SCIの刷新、リサーチ・アンド・イノベーションの次世代リサーチの拡販などを推進する方針としている。積極的な事業展開で24年6月期の収益拡大を期待したい。

■株価は下値切り上げ

株価は調整一巡して徐々に下値を切り上げている。目先的には第3四半期累計減益を嫌気する動きが優勢になる可能性があるが、下値限定的だろう。5月9日の終値は1569円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS105円06銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の42円で算出)は約2.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS776円32銭で算出)は約2.0倍、そして時価総額は約634億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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