*15:22JST テノックス Research Memo(2):「テノックスブランド」として定評ある基礎工事のパイオニア
■会社概要
1. 会社概要
テノックス (TYO:1905)は、基礎工事に特化した建設事業及び建設資材の販売を行っている。
また、子会社で土木建築コンサルティング全般等事業や海外事業も展開している。
主力の建設事業では、戸建て住宅やマンション、学校、病院、商業施設、物流施設、工場、データセンターなど中低層建築構造物や、道路・鉄道の橋梁や盛土、上下水道施設、土留などの土木構造物を建設する際の杭工事や地盤改良工事といった基礎工事を請け負っている。
杭工事と地盤改良工事の両工法を有する企業は極めて少なく、様々な地盤に対応する豊富な施工技術力とラインアップは同社の大きな強みといえる。
基礎工事は、構築物が主に地下にあるため一般の目に届きにくいが、文字どおり日本の基礎を支える重要な工事であるため、施工への信頼が大きな前提となる。
そうした業界でパイオニアとして専業を貫く同社は、長年培ってきた経験やノウハウによって、中低層建築物向けに業界で広く浸透しているテノコラム工法や、高速道路や鉄道などの土木工事に用いられるガンテツパイル工法を開発するなど国内トップクラスの技術力を有しており、「テノックスブランド」として定評を得ている。
こうした同社の経験やノウハウは、社会的に大きな財産と言っても過言ではない。
事業領域の拡大と新工法・新技術の開発を継続
2. 沿革
同社は1970年に創業者の安田善次郎(やすだぜんじろう)氏によって設立され、旭化成工業(株)(現旭化成 (TYO:3407))の代理店としてコンクリート杭の販売及び施工を開始した。
1977年に既製杭の施工法(中掘り工法)で特許を取得し、1984年には現在もなお全国各地で広く使われる地盤改良工事のテノコラム工法の特許を取得した。
こうした技術力を背景に、同社は1980年代後半から1990年にかけて営業拠点網を全国に広げていった。
1991年に日本証券業協会に株式を店頭登録した後は業容拡大期に入り、1995年にガンテツパイル工法を開発し技術審査証明を取得したほか、ATTコラム工法、TN-X工法、ピュアパイル工法などを開発し、各種認証を次々と取得していった。
同年には(株)山本組を子会社化して(株)テノックス技研に改称した。
1997年には(株)複合技術研究所を設立した。
さらに、2015年にベトナムのホーチミン市にTENOX ASIA CO.,LTD.を設立し、2018年にはテノコラム工法でベトナムの技術認証を取得するなど、海外での事業展開も本格化した。
現中期経営計画のなかでは、後に詳述するように事業領域の拡大を推進しており、創立50周年となった2020年に杭引抜き工事など基礎工事の(株)広島組をM&A、同年コンクリート杭の日本ヒューム (TYO:5262)、2021年に同じくコンクリート杭のメーカーで二酸化炭素固定化技術を持つ日本コンクリート工業 (TYO:5269)と業務資本提携をした。
直近では、2022年に静岡県を基盤に基礎工事を行っている大三島物産(株)を子会社化している。
このように他社と連携する一方で、新たな技術の開発も引き続き進めている。
2022年11月末時点では、国内営業拠点として北海道から九州まで6営業所、3出張所を擁し、ほかに東京機材センター・試験研究室、関連子会社5社(うちベトナム1社)を持つ。
ちなみに、同社社名は、安田善次郎氏を慕って集まった設立当初の10名の青年が雄牛のように力強くまい進することを願い、10名の「TEN」と雄牛の「OX」を結び付けて「TENOX」と名付けられたものだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
1. 会社概要
テノックス (TYO:1905)は、基礎工事に特化した建設事業及び建設資材の販売を行っている。
また、子会社で土木建築コンサルティング全般等事業や海外事業も展開している。
主力の建設事業では、戸建て住宅やマンション、学校、病院、商業施設、物流施設、工場、データセンターなど中低層建築構造物や、道路・鉄道の橋梁や盛土、上下水道施設、土留などの土木構造物を建設する際の杭工事や地盤改良工事といった基礎工事を請け負っている。
杭工事と地盤改良工事の両工法を有する企業は極めて少なく、様々な地盤に対応する豊富な施工技術力とラインアップは同社の大きな強みといえる。
基礎工事は、構築物が主に地下にあるため一般の目に届きにくいが、文字どおり日本の基礎を支える重要な工事であるため、施工への信頼が大きな前提となる。
そうした業界でパイオニアとして専業を貫く同社は、長年培ってきた経験やノウハウによって、中低層建築物向けに業界で広く浸透しているテノコラム工法や、高速道路や鉄道などの土木工事に用いられるガンテツパイル工法を開発するなど国内トップクラスの技術力を有しており、「テノックスブランド」として定評を得ている。
こうした同社の経験やノウハウは、社会的に大きな財産と言っても過言ではない。
事業領域の拡大と新工法・新技術の開発を継続
2. 沿革
同社は1970年に創業者の安田善次郎(やすだぜんじろう)氏によって設立され、旭化成工業(株)(現旭化成 (TYO:3407))の代理店としてコンクリート杭の販売及び施工を開始した。
1977年に既製杭の施工法(中掘り工法)で特許を取得し、1984年には現在もなお全国各地で広く使われる地盤改良工事のテノコラム工法の特許を取得した。
こうした技術力を背景に、同社は1980年代後半から1990年にかけて営業拠点網を全国に広げていった。
1991年に日本証券業協会に株式を店頭登録した後は業容拡大期に入り、1995年にガンテツパイル工法を開発し技術審査証明を取得したほか、ATTコラム工法、TN-X工法、ピュアパイル工法などを開発し、各種認証を次々と取得していった。
同年には(株)山本組を子会社化して(株)テノックス技研に改称した。
1997年には(株)複合技術研究所を設立した。
さらに、2015年にベトナムのホーチミン市にTENOX ASIA CO.,LTD.を設立し、2018年にはテノコラム工法でベトナムの技術認証を取得するなど、海外での事業展開も本格化した。
現中期経営計画のなかでは、後に詳述するように事業領域の拡大を推進しており、創立50周年となった2020年に杭引抜き工事など基礎工事の(株)広島組をM&A、同年コンクリート杭の日本ヒューム (TYO:5262)、2021年に同じくコンクリート杭のメーカーで二酸化炭素固定化技術を持つ日本コンクリート工業 (TYO:5269)と業務資本提携をした。
直近では、2022年に静岡県を基盤に基礎工事を行っている大三島物産(株)を子会社化している。
このように他社と連携する一方で、新たな技術の開発も引き続き進めている。
2022年11月末時点では、国内営業拠点として北海道から九州まで6営業所、3出張所を擁し、ほかに東京機材センター・試験研究室、関連子会社5社(うちベトナム1社)を持つ。
ちなみに、同社社名は、安田善次郎氏を慕って集まった設立当初の10名の青年が雄牛のように力強くまい進することを願い、10名の「TEN」と雄牛の「OX」を結び付けて「TENOX」と名付けられたものだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)